ジェフリー・ディーヴァーのコルター・ショウシリーズ第4弾「ハンティング・タイム」
今作品ではコルター・ショウが終われる立場になって、もうだめか?って状況まで追い込まれる。
もっとサバイバル技術で、映画「ランボー」のような森の中での戦いみたいな事があっても良さそうなんだけど、保護している母娘がいるから仕方ない。それでも籠城戦がもう少しあってもいいんじゃないか?でも、そうするとダラダラ長ったらしい展開になってジェフリー・ディーヴァーっぽくないな。
そんな消化不良ってほどではないけど、なんかもう少し違う展開あったんじゃないの?という作品だった。
ネタバレは、アリソン・パーカー、ハンナ・メリット親子に殺害依頼をしたアリソンの元夫ジョン・メリットは良い男だった。
アリソンが勤務する小型原子炉を開発したハーモンエナジーのCEOマーティ・ハーモンが黒幕。
ハーモンは、使用済み燃料棒えお積んだトラックが川に転落。放射性物質は流出していないと報告したが、実は漏れていて上水道が汚染された。それを隠すために別の有害物質を意図的に川に流した。上水道が汚染されているので、ハーモンは慈善活動として内部被ばくの防護剤として使われるヨウ素を含んだペットボトル飲料の配布を始める。
母の会社へ行ったとき、娘のハンナは自撮りでヨウ素のドラム缶を撮影していた。
そんな理由でアリソンとハンナを殺せと地元のギャングに頼んでいたハーモン。
ジョン・メリットがアリソンとハンナと心中するという計画を依頼。
コルター・ショウは、小型原子炉のサンプル流出疑惑を阻止するために呼ばれていて、その事件を解決した後にハーモンに利用された。無関係の第三者がいたほうが信ぴょう性が増すため。
その割にはコルター・ショウに情報を与えるタイミングが悪すぎる。
アリソンが元交際相手の家にいる情報を、彼女の社内メールから探したハーモン。
ギャングが雇った殺し屋2人が到着し、メリットを呼び出し、計画を実行する時間の余裕ができてからコルター・ショウに伝えて第一発見者にすればいいのに、ほぼ同時に伝えちゃうからコルター・ショウが先に到着してしまう。
賢いのかバカなのかよくわからないハーモン。
結果的に、コルター・ショウは殺し屋に追い詰められるが、そこにメリットがやってきて身を挺して、命をとしてアリソン、ハンナを守ってくれとコルター・ショウに託す。
殺し屋を倒したコルター一行。
知り合いのFBIに連絡を入れてハーモンを逮捕。
ハーモンエナジーの警備責任者のソーニャ・ニルソンがもっと活躍するかと思ったけどそうでもなかった。彼女は国歌諜報機関に所属していた。ウィキリークスによって命の危機がせまり別人として再出発していた。ロマンスもありそうだったんだけど無かった。
235ページ
「うわ。虫(バグ)って大嫌い」
「いまのは昆虫(インセクト)だ」
「バグはインセクトの一種だ」
「そっか、バグは全部インセクトだけど、インセクトが全部バグってわけじゃないんだ」
「そのとおり」という会話がある。
()内は小説ではルビ
これは逆でしょ。
昆虫(インセクト)は虫(バグ)の一種。
誤植かな?
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